クラウドファンディング事業を主軸とするREADYFOR株式会社は、2021年からスタートした「レディーフォー 遺贈寄付サポートサービス」のサイトリニューアルを検討していました。Studio Expertsの中から、シニア向けやアクセサビリティへの対応などの条件にマッチしたカロア。初回打ち合わせ時から意気投合し、余裕のないスケジュールの中でお互いが気持ちよくプロジェクトを進めることができました。プロジェクトのプロセスやデザインパートナーとして共創がうまくいった理由などについて、READYFOR株式会社・広報部部長・大久保さん、 遺贈サポート事業部・嘉正さん、ブランド部デザイナー・菊池さんと、カロアのプロジェクトメンバー(伊藤、花岡)が語り合いました。 初回打ち合わせを終えて「カロアに依頼したい!」と満場一致READYFORとカロアとの出会い大久保:弊社ではデザイナーだけでなく、事業部がサイトを操作する機会も多いので、知見の少ない事業部メンバーでもノーコードで簡単に扱えるという点で、全社的にStudioを使っています。今回もStudioのパートナーページでデザイン会社を探していました。今回のサイトリニューアルで重視したいと思っていたのは大きく3点あります。1つ目は、ワイヤーフレームの制作から入ってくださること。2つ目は、PM(プロジェクト・マネージャー)の方が付いて全体の進行をしてくださること。リニューアル後のサイトはページ数が多くなることが予想されたので、自社内ですべての対応をすることは難しいと感じ、この2つを条件として考えました。そして3つ目は、シニアをターゲットにしたサイトになるので、あたたかみや安心感、誠実さといったデザインを特徴としている会社を探していました。1つ目と2つ目は実際にお話してみないとわからないのですが、3つ目は、Web上で制作物が見られたので、先ほど言ったあたたかみ、誠実さを見ていきました。その観点で見ると、カロアさんは医療系のベンチャーの案件を手掛けていて、シニア向けサイトに適した「見やすさ」といった側面を理解してくださると感じました。最終的にはカロアさんを含めて合計3社にお声掛けさせていただきました。カロアへの発注にいたった決め手大久保:Studioエキスパートから3社にお声がけをし、3社の中で最後にお話したのがカロアさんでした。打ち合わせを終えた直後に、同席していた弊社メンバー全員が「ここにお願いしたいね!」と意向が一致しました。その大きな理由は、カロアさんの営業担当の方の串上さんの対応が素晴らしかったことです。初回の打ち合わせまでの準備の過程で、「遺贈寄付とは何なのか」を詳しく調べてくださっていて、いざお話ししてみると、問い合わせをした会社さんの中では一番しっかりと向き合ってくださっている感覚がありました。運用やSEOなどについて考えていただいた上で、私たちの課題をよく理解してくださり、それに対してカロアさんとしてできるアンサーをかなり具体的にご提案してくださったんです。おかげで初回の打ち合わせからディスカッションができました。私たちが認識している課題だけでなく、その課題に対して第三者目線から見える印象なども話してくださって、「この会社に頼めば、この後すごくスムーズにいく」と、初回から思えたことが何よりも大きな決め手でした。さらに感動したのは、お見積時の対応です。予算の都合でカロアさんと弊社で役割分担をする必要があったので、お見積りを作成いただいたあとに、認識の齟齬がないか細かくお話させていただきました。単に見積もりを作って送ってきて「これでどうですか」ということではなかったですし、「ここまではカロアができるけれど、ここから先はREADYFORさんにお願いしたい」とはっきり言ってくださったおかげで、より信頼感が増しました。嘉正:READYFORのバリューの中に「〇〇視点」というものがあります。相手の視点に立ってコミュニケーションを取っていきましょうという意味ですが、それがカロアさんのご提案の時の温度感に表れていました。事業に対して我々が抱いている期待と同じ“ワクワク感”を持って話してくださったことや、圧倒的なスピード感や熱意が表れていたので、一緒にお仕事したいなと思いました。デザインも進め方も「100点+100点で、200点満点!」サイトリニューアル前後の印象菊池:今回作っていただいたWebデザインについて、リニューアル前と比較すると一目瞭然です。Studioに関する知見がないと、いくらデザインの腕を持っていても、違和感のあるアウトプットになってしまいます。Studioの使い方を熟知しているカロアの花岡さんは理想に近いデザインを作っていただきました。高齢者の方をターゲットとする見やすいデザインで柔らかく優しいイメージを、Studioを使って表現してくださいました。伊藤:事業部の視点ではリニューアル後のサイトについて、どのような印象を持たれているでしょうか?嘉正:以前のデザインは紙の制作物で使っていた画像をそのまま載せている部分もあり、社外のパートナーからもリニューアル前のWebサイトに対して「この事業、本当にちゃんとやっているの?」といった厳しいお言葉をいただくこともありました。また、ユーザーさんに対しても、遺贈寄付自体がまだ一般的ではない中で、ホームページでは遺贈寄付の魅力を訴求しきれず、信頼を得られていなかったのです。今回のリニューアルによって、社内外の方への信頼の部分をかなり改善できたと思います。見た目も綺麗ですが、これを用いれば、私たちの事業についてお客様やパートナーの企業様に事業内容をしっかり伝えられるという感覚があります。特に価値を感じている要素嘉正:今回のリニューアルで重要だったのは、「お客様の声」をしっかりお見せすることです。弊社サービスを活用して遺贈寄付をした人がいるんだということと、そのストーリーを具体的に伝えることは非常に重要だと考えています。リニューアル後は新しいお客様の声を発信する際も使いやすいCMSを構築いただけたので、抵抗なくどんどん新しい「お客様の声」のコンテンツを増やしていける状態が作れました。また、これまでは弊社に直接電話が来て、同じ説明を繰り返していたのが「まずはこのページを見ていただければ」と伝えられることが事業部としてはありがたい変化ですね。毎回の説明でいちからお話する時間が、丸ごと工数として削減できそうです。今回のデザインに点数をつけるとしたら?伊藤:今回のリニューアル後のデザインについて、デザイナーの菊池さんとして点数をつけるとしたら何点だと感じていますか? 率直に教えてください。菊池:高齢者の方は、デザインが可愛らしい、スタイリッシュだといった視点ではサイトを見ません。それよりも文字の見やすさ、使いやすさ、イラストの分かりやすさなどを重視します。リニューアル後のサイトはそれが実現されているので、その意味で100点満点ですね!今回はデザインでトップページをカロアさん、下層は弊社が担当しました。この分担の際に花岡さんがトップページだけではなく、各コンポーネントやスタイリングも用意してもらったので、私が下層ページに移行する時もトンマナを容易に統一することができました。もう1つ良かったのはチームワークです。お互いに信頼感ができて、小さなことも遠慮なく言える関係でお仕事ができました。デザイナーの花岡さんも私もミーティングの場にいるから、デザインの方向性はその場で決められて、細かなデザインをすぐに反映できる環境とチームワークができました。チームワークも100点なので、合わせて200点です。非常に満足しています。花岡:キービジュアルのデザインイメージは、早い段階で決まりましたよね。でもその分、例えばグローバルナビゲーションだけでも5~6案出してミーティングの中で全員の合意を取って進めていきました。1つのものについてすごく詰められた印象です。嘉正:できあがりを他の事業部メンバーに見てもらった時に、「本当に良くなったね」と言ってもらえて、事業部としての評価は120%だったという意味で、100点以上の満足感があります。大久保:今回、学びになって嬉しかったのは、花岡さんの視点でどう見えているかを、ミーティングの中で教えていただけたことです。どんな意図で、他にどんな案を考えて、これを提案しているのか、外部の方とのお仕事でこんなに見えることはないというくらい密に双方向コミュニケーションができました。そのおかげで良いアウトプットができましたし、進め方という点でも楽しくて、本当に100点満点です。花岡:ありがたいお言葉ですね。ご要望があると逆に「ここはなんとかしてあげたい」という気持ちが出てくるのと、「デザイナーの菊池さんはここにこだわりがあるんだ」という熱量は伝わるので、毎回のミーティングに入っていて良かったなと思いました。伊藤:実装フェーズでも臨機応変にさせていただいたと思いますが、それもひとつひとつ丁寧にコミュニケーションができたからこそのものだなと感じます。菊池:実装時の花岡さんの「“よしな”対応」には助けられました。自分がどう説明したらいいのか分からないデザイン趣旨をざっくり伝えたら「何となく分かります。じゃあ“よしな”にやりますね」と言ってくれて。実際にすごく精密にくみ取って、「それそれ!」と思うものを作ってもらえました。デザイナーが週次ミーティングに参加する意義菊池:自分はデザイナーなので、できれば制作に集中したいという思いはあります。今だから言いますが、最初は週1のミーティングも腰が重いなと思っていました(笑)。ですが、毎週顔を合わせていることで、カロアの方がそれぞれがどんな立ち回りで動いていて、どんな個性をお持ちなのかなどを掴めてきました。そのおかげで自分も意見を言いやすくなったり、言われやすくなったりして、どんどんチームワークが良くなっていくのを感じられました。温度感を確かめてデザインを進めることが大事だと思うので、この進め方は勉強になりました。花岡:私もデザイナーとして、ミーティングはその前後の時間の集中力を分断される感覚があるので、気持ちはとても分かります。ただ、これがコミュニケーション無かったらクオリティは下がっていただろうなとは思います。カロアは”〇〇〇”なデザインパートナー!サイト設計とスケジューリングへの評価大久保:今回はサイトのページ数が多すぎて情報量も多かったので、整理していくのはしんどい作業だと個人的には思うんですが、伊藤さんは2回目くらいから既にワイヤーフレームの状態で大量に作ってくださってどんどん進めてくださいました。しかもそれがどんな意図に基づいているのかも逐一言ってもらえるので、議論の叩き台にすることができて、そこからさらに深めることができました。期待値を上回るアウトプットがあったなと思っています。伊藤:全体スケジュール管理についてはどのように感じられましたか?大久保:全体のスケジュールは、詰め詰めだったとはいえ丁度良いスケジュール感だったのではないかと思います。嘉正:カロアさん側で本当のデッドラインがある中で、伊藤さんがきちんと我々のやる気と集中力が保てる絶妙なラインの締め切りを毎回セットしてくれていて、心遣いや配慮が素晴らしいなと感じました。我々の特性を理解してスケジュールを調整してくださっているので、安心感があります。菊池:私は下層ページを22ページ作ったので、振り返るとたくさん作っていたのですが、そんなに苦労した実感がありません。デザイナーに優しいスケジュールを組んでくれていたのだと思います。大久保:全体像を伊藤さんが描いてくれるからこそ、私としても細かい日付を守る感覚がすごくできていました。伊藤さんの進め方の中で一番好きだったのは、こちらがスケジュールに関して調整の要望を話したときに「ここまでだったら大丈夫」とか、「ここまでにはほしいです」とはっきり言ってくださっていたことです。伊藤さんもプロとして、花岡さんやカロアさんの中の実装担当者さん、それと弊社が負担のないようにと考えているからこそ言ってくださることだとわかっていたので、伊藤さんのことを信頼できましたし、このスケジュールを信頼して進めればいいんだなと思いました。コミュニケーションがうまくいった理由嘉正:営業担当の串上さんが初回のミーティングの時からこちらの要望を汲んでくれて、コミュニケーションの土台を作っていただけたので、そこから伊藤さん、花岡さんを含めて最後まで円滑に行けたのではないかと思います。菊池:右肩上がりにコミュニケーションが深まっていった感覚があります。発注側と受注側の関係というよりも、対等なパートナーになって、お互いを支え合っている感じを生み出せました。ミーティングだけではなくデザイン分科会も行ってくれました。分科会の中でデザイナー同士のあるある話や直接このサイトとは関係のない話もする中で、先ほどの「よしなにやりますね」という会話につながった。密なコミュニケーションの賜物だったと思いますね。花岡:相性が良かったなと思います。サイトリニューアルのプロジェクトではまだ不確定要素が多い段階で、デザイン分科会をするというときに、大久保さんが「分科会の中ではこういう話はしないで、全体ミーティングの方で決めましょう」とハンドリングしてくださったのがありがたかったなと思います。カロアはどんなデザインパートナー?伊藤:最後に「カロアは〇〇〇なパートナー」の〇〇〇に言葉をいれるとしたら、どんな言葉が思い浮かびますか?嘉正:私にとって「アミアブル」なデザインパートナーですね。親しみや思いやりがあるという意味で、アミアブルな雰囲気を持った会社さんだと感じました。大久保:コミュニケーションをデザインする会社さんでしょうか。デザイン自体も、人と人とを結ぶコミュニケーションの手段だと思いますし、見た目のデザインをすることももちろんですが、人と人とのコミュニケーションを作る会社さんなんだと感じました。菊池:カロアさんは会話しやすいパートナーです。なぜなら、何より「人」が良かったなと思いました。お見積りの段階から、進め方、デザインのアウトプットなど全てに関して人の良さを感じます。だからこそプロジェクトが一段落して「楽しかった」と言えるのだと思います。終わったときに、「そうか、このメンバーは解散なんだ」という寂しさのようなものを感じる仕事はそうそうありません。それほど人とのつながりが大きかったのだと思います。花岡:READYFORさんには、社内事情含めて把握しながら、社員のように行ったり来たりさせていただけましたね。伊藤:今後、コミュニケーションは特に大事にしていこうと思っているので、コメントいただけて大変光栄です。今後もよろしくお願いいたします。