Google fontチームより、フォント選びのためのライブラリーサービス「Google Fonts Knowledge」がリリースされました。このライブラリは、世界中のタイポグラフィの専門家と共同で手がけた、タイポグラフィの世界に関する豊富なガイドを集めたものです。以下、Google fontチームのメンバーであるエリオットジェイストックス氏の紹介文と共に、筆者が実際に使ってみた感想をお届けします。Google Fontsは、CSSとAndroidを通じて1,300を超えるフォントファミリーを無料で提供するサービス。今回追加されたGoogle Fonts Knowledgeは、あらゆるメディアのタイポグラフィの普遍的な原理をカバーしており、デザイナーと開発者がスキルや目的に合わせてフォントの選択・使用ができるようにわかりやすく教えてくれる。画像引用:https://material.io/blog/google-fonts-knowledgeGoogle fontチームよりGoogle Fonts カタログの補足として、あらゆる媒体におけるタイポグラフィの普遍的な原則を網羅し、あらゆるスキルを持つデザイナーやデベロッパーが目的に応じて文字を選択し、使用できるようにします。素晴らしい食材があっても、その調理法を知らなければ、料理を台無しにしてしまう可能性があります。それと同じように、良い書体を使ってひどいものを作ることもできるし、もちろん、あまり良くない書体を使って素晴らしいデザインワークをすることもできるのです。多くの場合、デザインアプリやワープロアプリのデフォルト設定で十分なのですが、カスタマイズの方法を理解することで、読者のためにより良い仕事をすることができます。書籍全体、ポートフォリオWebサイト、eコマースアプリ、履歴書、年次報告書、あるいは一言のロゴなど、意図的な書体の選択と熟考されたタイポグラフィーの決定は、コンテンツに敬意を払う役割を果たします。優れたタイポグラフィは、ブランディングにおけるテキストの意味を高め、読者の興味関心を集め、読みやすいコンテンツにすることができます。逆に、手抜きや不格好なタイポグラフィは、読者の読書体験を台無しにし、コンテンツから容易に離脱させることになりかねません。読者へのメッセージの見せ方を検討する時間がなければ、間違ったメッセージを送ったり、メッセージにまったく関心がないことを示唆したりする危険性があるのです。Google Fonts Knowledgeライブラリは、現在、3つのモジュール(Introducing Type、Choosing Type、Using Type)に分かれた30以上のレッスンと、100以上の用語集で構成されています。このコンテンツは、新しいレッスン、新しい定義、まったく新しいモジュールとともに進化し、また、皆様からのフィードバックに基づいて開始したコンテンツが常に更新されます。Google Fonts Knowledge を価値あるタイポグラフィのオンラインリソースにするために、皆様の声をぜひお聞かせください。優れたタイポグラファーになることは難しくありませんが、タイポグラフィーのアートとサイエンスを解明することは時に困難な場合があります。Google Fonts Knowledgeは、これらのスキルをすべての人が利用できるようにすることを目的としています。実際にGoogle font Knowledgeを使ってみるGoogle fonts knowledgeでは、三つのカテゴリーを通して30以上のレッスンを紹介しています。また、100を超える用語集を閲覧することもできます。カテゴリー・書体入門 (Introducing type)・書体の選択 (Choosing type)・書体の使用法 (Using type)書体入門 (Introducing type)「書体入門」ではタイポグラフィの基本を教えてくれる。なぜ書体にこだわる必要があるのか?という話から可変フォントの紹介まで、幅広く誰でも知識とスキルを身に付けることができる入門書となっています。書体の選択 (Choosing type)「書体の選択」ではユーザーの好みのフォントを見つけるためのノウハウを公開しています。読者が見たときの印象や読みやすさなどについて細かく解説している他、書体の組み合わせ方を紹介するなど、デザインを日頃から学んでいる人でも飽きないコンテンツとなっています。書体の使用法 (Using type)「書体の使用法」では、書体を効果的に使用するために必要なツールやプロセスを身に付けてることができます。たとえば、脚注を句読点の外に配置することや、句読点とスペースもイタリック体にすることなど、意識してこなかった基本的な事柄が分かりやすく示されており、改めて気付かされるものも多々あります。用語集新しいやレッスンや用語定義が随時追加されています。A-Zまでアルファベット順に用語が並んでいるので探しているキーワードを見つけやすいです。細かい部分を漏れなく学ぶことができるので手軽で便利です。おわりに今回googleから発表されたGoogle font knowledgeでは、タイポグラフィに関するコンテンツが基礎から応用まで充実していました。いつもはデフォルトのスタイルで済ませてしまうという人も、ぜひこちらを参考にして周りと差がつくアレンジを読者に提供してみてください。原文:https://material.io/blog/google-fonts-knowledge本記事は2021年12月7日に公開された情報を和訳し、追記したものです。英文を翻訳したものであるため、詳細や正しい表現は英文の原文を参照ください。