原文:https://webflow.com/blog/color-meanings本記事は2021年11月11日に公開された情報を和訳したものです。英文を翻訳したものであるため、詳細や正しい表現は英文の原文を参照ください。色彩は、あなたのデザインツールの中で最も強力なツールの1つです。色彩の意味と、それがなぜそれほどまでに強力なのかを学びましょう。色は、実は光や光を反射する物体の特性ではない。それは、脳の中で生じる感覚なのです。 ー生物学者 ティモシー・H・ゴールドスミスそして、その感覚は驚くほどパワフルなものです。色は気分を変え、記憶に影響を与え、心拍数を増減させることさえあるのです。スポーツ選手であれば、赤を身につけることで、実力伯仲の相手との勝負に有利になることもあります。ブルーライトセラピーは、季節性情動障害(Seasonal Affective Disorder)の影響を軽減するために頻繁に使用されています。また、ある研究では、日本の駅にブルーライトを設置したところ、自殺率が74%も減少したという驚くべき結果も出ています。私たちは色を見るだけでなく、感じることができます。そのため、色はデザイナーにとって最も強力なツールのひとつです。ロゴデザインの色選びでも、スプレッドシートの色分けでも、メッセージに沿った、不利にならない色を選ぶことが重要です。色の歴史色彩の象徴は、初期の文明にさかのぼり、何千年にもわたって強化されてきた強力な力を持っています。例えば赤は、少なくとも紀元前4、000年以来、悪の象徴としての役割を果たしてきました。古代エジプトの象形文字では、危険や悪を示すアクセントカラーとしてよく使われ、現在でもNHLホッケーチーム「ニュージャージー・デビルズ」のメインカラーとして採用されています。色の意味が生存本能と深く結びついていることを示唆する証拠は、人間だけにあるわけではありません。神経科学者のジェラルド・D・クラリックが率いる研究によると、サルの中にも私たちと同じように赤色に警戒心を持つものがいることがわかりました。また、別の研究では、ゾウは色と匂いを組み合わせて、捕食者の可能性があるものを識別できることが分かっています。色彩の持つ強力なパワーを考えると、あらゆる産業が潜在顧客に影響を与えるために色彩を活用するのも不思議ではありません。例えば、食品業界では、少なくともローマ時代から、商品をより魅力的に見せるために色彩を利用してきました。Food Safety Magazineに掲載された記事によると、ワインは少なくとも紀元前300年頃から人工的に着色されていたそうです。色彩の持つさまざまな意味デザイナーやマーケターが色の力を活用するためには、まず、色の持つ意味が、その人の人生に影響を与えた過去の経験によって異なることを考慮することが重要です。ここでは、色の解釈に影響を与える重要な要素をいくつか紹介します。地理的条件国や地域によって、色の持つ意味は異なります。アメリカでは、喪や悲しみに関連する色は黒が一般的です。しかし、中国では白はより一般的な喪の色であり、故人の家族が葬儀で着用することが多いです。時事問題例えば、2000年のアメリカの大統領選挙では、民主党は「青」、共和党は「赤」という政治的連想が定着しました。宗教的な所属信仰する宗教によって、紫色は苦難、王族、直感などのシンボルと解釈されることもあります。社会的なグループ例えばレインボーカラーは、LGBTQコミュニティへの包摂と支援のシンボルとしてよく使われます。チームへの所属 母校や好きなスポーツチームの色の組み合わせに親近感を持つ人は多い。また、チームの最大のライバルの色に嫌悪感を抱くこともあります。世代同じ世代は、同じような色調にノスタルジーを感じる傾向があります。ですから、ブランドカラーを決定する前に、独自の市場調査を行ってください。あなたの理想の顧客ペルソナがアジアに住むX世代であれば、米国のシニア層とは異なる色を優先させるべきでしょう。全てのデザイナーが知っておくべき10色の持つ意味デザイナーとして色について考えるには、いくつかの方法があります。カラーホイールは、色の組み合わせや、原色と二次色の対比を理解するのに適しています。しかし、色の個々の意味を考えるときには、「ロイ・ジー・ビィブ」(注1)のラインアップを使うのが有効です。(注1)「ロイ・ジー・ビィブ」Roy G. Biv 虹の七色(Red, Orange, Yellow, Green, Blue, Indigo, Violet)の覚え方として、それぞれの頭文字を順番に並べた語呂合わせ。このように色を並べると、左から右へ行くほど意味が変わってきます。左端の色は、外的・物理的な行動を誘発します。例えば、赤は 「止まれ!」「手遅れになる前に購入しましょう!」という意味です。一方、右端の色は、内省を促す色です。例えば、紫は精神的な努力や悟りといった意味を持っています。では、それぞれの色にはどのような意味があるのでしょうか。赤-Red-赤色の一般的なイメージ:危険情熱凶暴緊急性愛パワー活力怒り赤は、おそらく人類が初めて火に出会って以来、危険と力の象徴とされてきました。デザインにおいても、赤は炎のような色だと私は考えています。赤は、物事を照らしたり、注意を喚起するのに適しています。また、熱や愛、情熱のシンボルとしても使うことができます。また、緊迫感を演出するのにも有効です。橙-orange-オレンジの一般的なイメージ:活力幸福感活力楽観主義エネルギー注意事項自然界には、オレンジ色をした健康的な食べ物がたくさんあります。だから、人間がオレンジ色を健康、活力、エネルギーと結びつけるのも不思議ではありません。オレンジも暖色系の色調として、赤とよく似た意味を持ちますが、強さはそれほどでもありません。私は、赤を照明、オレンジをろうそくによく例えます。赤とオレンジの意味の違いは、車を運転するときに考えてみてください。赤は、信号でも一時停止の標識でも、止まれという意味が多いですね。黄-Yellow-黄色の一般的なイメージ:喜び積極性サンシャイン注意病気「ロイ・ジー・ビィブ」カラーラインアップの最後の暖色系である黄色は、オレンジや赤とも重なる部分があります。黄色は暖かさを意味します。しかし、赤が松明、オレンジがろうそくとすれば、黄色は太陽の放射熱です。強烈なパワーがありながら、脅威を感じさせません。自然界では、黄色は花びらや葉の中に無数に存在します。ですから、環境に配慮したブランドや美容製品に使う際に最適な色といえます。しかし、黄色は警告のサインでもあり、ネガティブな意味合いを持つこともあります。スズメバチ、数種類の毒ヘビ、ポイズンダートフロッグはすべて、部分的に黄色い色をしています。また、人間の場合、黄色は病気のサインでもあり(黄色の粘液は体が感染を防いでいるサイン)、バイオハザードのサインは通常、明るい黄色です。緑-Green-緑色の一般的なイメージ:成長豊かさ羨望バランス肥沃緑の色調は、成長と繁栄と強い相関関係があります。自然界では、緑は青々とした森や草原の色です。緑は、バランスを象徴する色として、個人的にも好きな色のひとつです。「ロイ・ジー・ビィブ」のカラーラインナップでは、グリーンが寒色系と暖色系の分かれ目になっているため、暖色系の黄緑と寒色系の青緑があります。ですから、デザイナーがグリーンをどう使うかは、かなり自由度が高いのです。しかし、他の色と同じように、グリーンの色合いによって、その意味するところは大きく異なります。例えばオリーブグリーンは、歴史的に軍服に使われていたことから、軍隊を連想する人が多いようです。一方、青緑色のティールは、海や水を連想させることから、ビーチをイメージしたデザインによく使われる色です。また、シチュエーションによっては、グリーンは不運や幸運の強いシンボルとなることもあります。青-Blue-青の一般的なイメージ:平和的誠実さ静寂反射知恵信頼性青は水を象徴する色であり(中国では黒が水の象徴として一般的)、水色は空を連想させる地域が多いです。雲を眺める午後の穏やかなスカイブルーの背景や、川の岩を伝って流れ落ちるアクアマリンの色合いなど、自然との相関関係によって、青は穏やかさと静けさの代表として確固たるものになっています。また、穏やかな湖や雨上がりの水たまりなど、水は鏡の役割を果たすため、青は反射の強いシンボルでもあります。特にダークブルーは、信頼、安定、忠誠と結びついた長い意味を持っています。この意味の起源については諸説ありますが、史料によれば、「トゥルー・ブルー」という言葉は、中世のイングランド、コベントリーで染められた青い服が、色あせない「真の」色として知られていたことに由来しているそうです。そのため、医療機関や法律事務所、金融機関などでは、ブランドカラーのひとつとして青色を採用しているところが多くあります。ピンクの一般的なイメージ:ロマンス遊び心陽気さ若々しさ思いやり優しさピンクは、「ロイ・ジー・ビィブ」のカラーラインナップにないことから、人間の知覚の外にある色であることが議論されてきました。そして、このユニークさはピンクの色彩心理に反映されています。ピンクは赤と紫という、「ロイ・ジー・ビィブ」色域の対極にある色であり、その意味も対極にある色に影響されている。ピンクは、愛や共感、自発性や冷静さを意味することもあります。ピンクやマゼンタは、優しさや共感を意味することが多いのですが、これらの色は、擦り傷、日焼け、ピンクアイなど、治療が必要な体の痛みや痛みを示すことがあるので、驚くことではありません。近年では、ピンクは乳がん撲滅のための国際的なシンボルにもなっており、特にピンクリボン運動として着用・表示されることが多々あります。黒&白-Black&White-ピンクと同様に、「黒い色」と「白い色」も実際には存在しないと主張する人がたくさんいます。「ロイ・ジー・ビィブ」のカラースペクトルにも、黒と白は登場しないことに気づいた方もいると思います。これは、黒と白が光の波長ではないからです。黒は完全な闇、つまり光のない状態であり、白は目に見えるすべての色の波長が混ざったものです。しかし、黒と白に強い意味がないわけではありません。黒の一般的なイメージ:強さ洗練された雰囲気未知の世界悲嘆連帯感暗さ白の一般的なイメージ:明瞭さ希望簡素化冷静さ空虚光古代中国の哲学では、陰と陽は白と黒で表現されています。陰陽とは、暖かさと寒さ、男らしさと女らしさなど、相反するエネルギーや要素のバランスを表すシンボルです。このバランス感覚は現代にも受け継がれ、デザインをする上でも非常に有効ですが、どの色が良い、悪いという解釈は人によって異なることを覚えておいてください。この記事の冒頭で、ある文化では喪の色と黒を強く結びつけ、別の文化では喪の色と白を結びつけたことを紹介しました。別の例では、黒猫に関しても、この色の意味するところは大きく異なるようです。人によっては、黒猫との出会いは不運のしるしであったり、幸運のしるしであったりするのです。近年、黒と白はファッションの世界でも象徴的な色となりました。多くの地域や文化で、黒は洗練されたエレガントな色として認識され、英語でも「ブラックタイ」や「リトルブラックドレス」など、黒を基調とした装いを表現する用語が使われるようになったほどです。総評的に扱いやすい色の組み合わせ配色を工夫する一方で、アクセシビリティに配慮したデザインにすることも忘れてはいけません。世界人口の約4.5%が色覚障害を持っています。ですから、色弱者の視認性を損なわないような色の組み合わせにすることが重要です。幸いなことに、多くのデザインプラットフォームには、デザインの包括性とアクセシビリティを簡単に評価できるツールや機能があります。Webflowのビジョン・プレビュー・モードを使えば、Webflowのウェブサイトが色覚異常の人にどのように見えるかを見ることができます。デザイナーは、FigmaのColor Blindプラグインを使用することもできます。また、Colorblindlyを使えば、インターネットの閲覧やアセット開発時に、さまざまなタイプの色覚異常をシミュレートすることができます。色の力を活かす次にデザインするときは、ただ適当に色を選ぶのではなく、自分の好きな色を選んでみてください。何を伝えたいか、ターゲットにどう映るかを考え、それに対応する色を見つけてみましょう。