ノーコードWeb制作ツール「Studio」を企業やチームで使用していて、意図せず誰かがサイトを公開してしまった経験がある方も多いかと思います。Studioの仕様上、更新ボタンを押したらサイト全体が公開されてしまうので、このような事故が起こってしまうことがあります。そんな中なかでStudioより「2024年3月28日より、Business・EnterpriseプランでWebhook機能をご利用いただけるようになりました」とのリリースがありました。本機能を用いて、意図せずに公開してしまう問題を根本的に解決することは難しいですが、気づくことは可能です!今回はStudioのWebhook機能を利用することでできることや、Slackで通知を受け取る設定するまでの手順を紹介します。Webhook(ウェブフック)とはWebhookは、簡単にいうとウェブアプリケーション間で自動的にデータを送受信する仕組みです。何かのイベント発生時にデータを送信して、受け取り手側のアプリケーションで通知を受け取るようなイメージです。今回のSlack通知する流れを例にすると、Studioで公開/非公開を行ったというイベント発生時に、Studioからデータを送ります。それをSlack側が受信してメッセージをSlack上に送ってくれるような流れです。Studioの公開・非公開通知をSlack通知する方法早速Slack通知をやりながら機能のイメージをしていきます。前提:ビジネス、エンタープライズプラン限定の機能前提条件としてこのWebhookは執筆時点ではビジネスプラン、もしくはエンタープライズプラン限定の機能となっています。そのためCMS以下のプランを使っている方は事前にアップグレードが必要です。1. StudioでWebhook設定項目が表示されている確認Studioのプランが適正であればホーム画面の一番下にWebhookという項目が表示されています。この表示がされていれば無事に使用することができます。表示されていない場合は、Studioのプランを再度確認してみましょう。2. Slackに受信用アプリを追加するSlackの画面のサイドバーより ツールと設定 > アプリを管理する と進み、アプリ管理画面を開きます。Slackのアプリ管理画面が開けたらヘッダーに「webhook」と入力して、上記の画面と同じ「Incoming Webhook」というアプリ画面に遷移します。このアプリはWebhookを受信するためのSlackのアプリになります。「Slackに追加」をクリックして、追加したいワークスペースにアプリを追加します。権限によっては新しく追加できない可能性があります。その場合は、自社内のSlackのワークスペースの管理者にお問い合わせください。3. Slackの受信設定をするIncoming Webhookが無事追加できたら、次は通知したいSlackのチャンネルを選択します。選択が完了したら「インテグレーションの追加」ボタンをクリックします。4. 発行されたWebhook URLをStudioに設定する無事にインテグレーションが追加されると、「Webhook URL」が発行されます。このURLをコピーして、①で確認したStudioのホーム画面の「Webhook」欄に入力しましょう。これで連携は完了したので、続いて送信テストと、実際の通知を見ていきます。5. StudioからSlackへのテスト送信Studioの画面から「テスト送信」をクリックします。そうするとSlack上でこのように通知がされたらテスト成功です。プロジェクト名にはStudioのプロジェクトの名前が、ユーザー名にはテスト送信を行なったユーザーのStudioのアカウント名が表示されます。実際のSlack通知を確認してみるここまでできたらあとはStudioでWebサイトを公開したり、非公開にしたりしてみてください。上記のようにSlack通知がされるはずです。緑のラインが公開/更新で、赤いラインが非公開です。活用方法はいろいろあります今回はStudioのWebhook機能でSlack通知する方法を解説しましたが、実はサイトの公開/非公開のWebhookを利用すると他にも色々活用が可能です。Studioの公式ヘルプページを見ると、Studioから送られてくるデータの形式が掲載されています。もしプログラミングができる方やZapierなどのツールを使える方であれば、このデータを用いてサイト公開されたらメール送信する、SNSに投稿するなどの連携が可能になります。今後はサイトの公開/非公開だけでなく、CMSやフォームなどさまざまなイベントのWebhookが公開されると幅が広がるので、アップデートを期待したいです。